ボディーワークについてのワーカーの個人的な話


   ・ボディーワークの目指すもの
            ・・・・・自分の意志で選択する人生、自己責任をもった人生


   ・エニアグラムとボディーワーク


ボディーワークの目指すもの
   ・・・・・自分の意志で選択する人生、自己責任をもった人生


人は、過去の人生の中で多くの心理的なストレスにさらされてきています
そうした人生の中で、ストレスに対して100%向き合わず
身体を固めて(シンインテグレーション的に言えば、筋膜をゆ着させて)
防御反応を、身体の中にためこんでいるものもあります。

このような状態の人のことを、エニアグラムを伝えたグルジェフは次のように言っています
「人は自分の人生をいきていない」と。

どうして、そう言えるのでしょうか?

特定の防御反応をもった人を、ある環境にいれれば、
その人は、泣き
別の環境にいれれば、怒り
また、別の環境にいれれば、落ち込み
また、別の環境にいれれば、悲しみ
というように、まわりの環境によって、その人の感情は左右されてしまっているからです
まるで、喜怒哀楽のボタンのついたロボットのようなものです。

こういうことは、特別に、カウンセリングが必要な人のことを、いっているのではなく
ほとんどの人が、自分の選択ではなく、まわりの環境によって
そうさせられてしまっているパターンを多かれ少なかれ持っています

その心理的パターンは、多くの場合、身体的反応(筋膜等のゆ着など)を伴います。

ボディーワークの目指すのは、からだの筋膜のゆ着等のリリースの過程で、
受けられる方に、この心理的パターンに気づき、そのパターンをなくすのではなく
心理的ストレス等にむきあった時に、特定のパターンに強制的におちいってしまう
のではなく、多くの別の選択肢をもち、自分の意志で、その多くの選択肢の中から
今回は、この方法を選択しようかな、というスタンスにたっていただくことだと
私は思っています。

自分の意志で選んだ選択肢を、じっくり楽しみながら味わい
そうした自由意志を謳歌し
それにつきものの、自分の自由意志で選択したすべての結果に対して、
100%自己責任をもって向き合う

そんな人生を選ばれる方のお手伝いができれば、
ボディーワーカーとして最高の喜びです。



エニアグラムとボディーワーク


エニアグラムは、グルジェフという方が伝えられたものですが
ここでは、エニアグラムを正確にお伝えすることを目的とはしていません

私は、エニアグラムをボディーワークに出会う前から知ってはいたのですが
多くの本がそうであるように、性格分類的に、しっていただけでした
シンインテグレーションに出会い、またその実践経験を積むにつれ
「エニアグラム的道具」が、ボディーワークの本質とリンクし
とてもすばらしいものだと思うようになりました

エニアグラムは人のEGOに対する見方の道具なのですが
出版されている多くの本には、容易にその性格を確認できるシートのような
ものがついてきていますが、
エニアグラムのすばらしさは、自分の本質的なEGOの性格を理解する
その過程にあります
私の理解は、まだまだ浅いとは思いますが
たぶん、エニアグラムにとって本は必要ないのではないかと思っています。

エニアグラムの使い方は、とてもシンプルです
「自分自身にWHY?(なぜ?)と問いかけ続けるだけです」

たとえば
何か人間関係とかで問題がおきたとしましょう
その時、自分の中で、たとえば怒りの感情が、わきあがったとします

これを最初のテーマにします
(以下、ノート等に書いていってください)
「なぜ、自分は怒っているのか?」と自分自身に問いかけてみてください
そうすると、自分自身から
「○○さんが、△△なことをしたから、とか□□なことを言われたから」
といった返事が返ってくると思います
そうしたら、その返ってきた答えに、また
「なぜ?それで怒ったのか?」と、問いかけてみてください
しばらくすると、自分自身の奥の方から答えが返ってくるでしょう
そうしたら、また自分自身に尋ねてください
「なぜ?」
このようにして、1つのテーマを集中的にもう無理というところまで
時間をかけて行ってください
そして、どうやっても、返事がみつからなくなったら
そこで、いったん中止しましょう
1週間後、再び以前にやった「なぜ?」の連続のノートをとりだし
読んでみましょう。
ここで限界と思ったところが、その時には、まだ何かありそうだと
感じることでしょう
以前と同じことを、引き続き集中的にやってみてください
そして、また限界というところにきたら、そこでやめて
1週間あけてください
この過程を3、4回繰り返す(約1月)と、本当に限界と思えるところにたどりつきます。

そうしたら、たぶん、その間にまた別の問題が起こっていると思うので
別の問題をテーマにして、また1月かけてやってみてください

いくつかのテーマでこのように取り組むと、不思議とどんな問題も
1〜2個の同じようなところにたどりつきます
これが、エニアグラムでいう、その人の性格というか、
遺伝、占星学的な影響、小さな時の環境等によって
その人に備わった根本的なEGOの反応パターンというものです
一般的には、9つあるといわれていますが、ここでは
そんなことは重要ではありません。

大切なのは、「なぜ?」を繰り返した結果、怒りを感じたより根本的な原因までの
過程で出会った多くのある意味「自分自身をごまかすためのうその理由」です
こういう作業をしなければ、たぶん気づかなかったであろう理由、
表面的な自分をごまかす理由
これらに気づかないうちは、上記の「ボディーワークの目指すもの」の中で
ふれたように、環境に怒りのボタンを押されてしまっているようなものです

怒ってはいけないということではなくて、問題なのは、
・自分自身が、ある環境のもとで「怒り」の状態にさせられていること
・その本当の理由を理解していないこと
・本当の理由をごまかすために、EGOが準備している多くのうその理由を
 本当の理由だと思いこんでいること

この本当の理由をごまかすために、EGOが準備している多くのうその理由や、
本当の理由を自分自身が気づくことで、今までは気づくことができなかった
最終的に怒りという感情に
(その時には、どうしようもない状態(爆発)に近いかもしれない)
なる前のいろんな自分自身の中での感覚に気づくことができるように
なるかもしれません。
より本質に近いところでそうした感覚に気づけば
例えば、今までは、手や足が出てしまってから、後でしまった!と思っていたのが
ずっと前の段階で気づくことができるようになり
ということは、より選択肢が多い状態で気づけるというメリットの多さを
理解していただけるでしょうか?

このことって、ボディーワークの目指す、
「自分自身の意志で選択する人生、自己責任をもった人生」
と同じ道へと、人を導いてくれる道具そのものではないかと
思っています

よかったら、シンプルな道具ですが、そして取り組むのは結構大変ですが
自分で自分自身の人生を生きていくうえで、ボディーワークと同様
とても良い道具だとおもいますので、
よかったら使ってみてください




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