藺草は湿地を好み、大和の各河川が合流する奈良盆地中央の低湿地帯は最適で、かっては藺草の栽培が盛んに行なわれていました。
現在は、茨城県で栽培されています。
灯芯は藺草の皮を除いた“ずい”の部分で、油をしみ込ませて火をともすには最適の素材です。ひと昔前には生活になじみの深い日用品だったのです。
よく水に浸した藺草を「引き台」とよばれる道具の刃で外皮を引き裂き、“ずい”を切断することなく引き出します。引き出された灯芯は1メートル内外の長さがありますが、これらを一束にまとめて結び、吊るして乾燥させて出来上がります。

乾燥した燈芯は毛糸のように軽い。左が燈芯、右が燈芯草。

芯は蝋燭のの大きさにより、竹のくし及び木のくしに和紙を巻き、その上に燈芯を巻いて真綿をかけます。(真綿は燈芯が取れないようにする為のものです)

巻き上がった芯。
蝋燭の大きさによって芯の大きさもかわります。

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