和蝋燭職人:松井規有


撮影:松井規有

“ろうそく”の渡来は、古く仏教の伝来と伴にあったと言われています。江戸時代においては、蝋燭が「あかり」の主流であったと言われていますが、特別に和蝋燭の火は明るくはない、どちらかと言えば「ほの暗い灯り」である。でも柔らかくて、温かさを感じさせるほのかなる「灯り」。このような「灯り」は日本伝来の和蝋燭しか演出することが出来ないと思います。

私の造る和蝋燭は、創業以来原料として、下掛けに於いては九州産、上掛けは和歌山のハゼの木の実から搾った、良質の木蝋を使用して造っています。私は、原料については、特にこだわる職人です。合成蝋、パラフィン(石油)、ヌカワックス、硬化油(牛脂肪油)等は、一際使用していません。

私は、今でも自然の植物を原料(ハゼの木の実を搾った)として、昔ながらの和ろうそくを作り続けています。

【和ろうそくの特徴】
純植物性で造る和ろうそくは、油煙が極めて少ないく、風が吹いても炎が消えにくいのが特徴です。柔らかで優しい光が優れた神秘性をかもし出すため、寺院、家庭での供養に最適品とされています。仏壇の洗浄にあたっては、パラフィン系のロウソクを使用していると、油煙が多いため汚れが強くなり、そのために和蝋燭を使用した時に比べて割高となってしまいます。


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