活動記録

仏教絵解きライブ

  • 場 所:愛知県名古屋市中区大須2丁目
  • 会 場:大須演芸場
  • 期 日:平成29年2月25日(土)
  • 出 向:畔柳優世
  • 出 向:名和正真
  • 出 向:野田慈勝
  • 出 向:桝田英伸

 初席を務められた畔柳優世さん。自身の所有する二河白道図での絵解きだけに快調にことばを選び伝えて行きます。比喩・因縁の段では、「つるの恩返し」を取り上げられ聴衆を引きつけて放しませんでした。
 二席目は名和正真さん。釈迦如来絵伝を閑かな矜持を会場に漂わせて語り始めます。彼の落ち着いた口調と容姿に会場は固唾をのんで聞き入ります。日常法務で起こった「おはぎ」にまつわる小話は、聞く者を六道輪廻の教えへと導きます。そして釈尊が誕生した際に語り継がれる著名な場面「七歩」を取り上げて、その願いへと話は結ばれて行くのであります。
 休憩をはさみ後半戦の始まりです。第三席目は野田慈勝さん。釈迦涅槃図の全体構成を説明するために、話の冒頭からブラックユーモアを挟み込みテンポ良く、かつ丁寧な言葉で語り上げます。このテンポの良さは聞く者に息つく暇を与えませんでした。はなしの転換節では、彼が若い頃より取り組んでいる課題のひとつ「仏教の具体的生活における実証」について、瞑想と呼吸法を引き合いに出して「称名」という所作について解釈を施して行きました。
 そして千秋楽を飾りましたのは、桝田英伸さん。彼はこの画材について日頃から次のように口にしています。「往生要集掛け図」の説教は、私が長い時間を費やして仕上げた原稿です。この原稿は一字一句無駄を省き厳選したことばの宝庫です。だからどの文字も省略することが出来ないのだ」と・・・。極楽を研究してきた彼だからこそ、この往生要集(地獄・極楽)の物語は全ての場面に臨場感を与えられ聞く人のこころを捕らえました。
 最後に座長の梛野明仁さんが御礼の挨拶を行いました。千秋楽が終了すると同時に館内は全て暗転。前方スポットがフェードインするとそこに座長が琵琶を構えて座しておりました。♪♪祇園精舎の鐘の音ぉぉぉ。ジャジャジャン・・・。諸行無常の響き有りぃぃぃぃい。悠久の旋律にはいつの世も人を頷かせる情緒があります。3分間の平安の調べは絵解き座の更なる活動へのご支援をお願いしする挨拶と共に幕を降ろしました。
 今回の「仏教絵解きライブin大須演芸場」の開催に当たり、来賓として参加戴きました名古屋大学人類文化遺産テクスト学研究センター長・阿部泰郎先生。また同研究室大学院生の方々には慣れない場所での活動に繊細な配慮を賜り大変助けられました。また、愛知教育大学教授・鷹巣純先生には、大学の入学試験関連のお仕事がある時期にも関わらず快く会場に足を運んでくださりました。偏に今回の試みが多くの方に支持され、かつ運営面においても円滑に進められましたことは両師の長年にわたる学術活動の賜物と実感しております。正にこの事業を進める上で精神面からの大いなる助力となりました。謹んで御礼を申し上げます。
大須演芸場2017


仏教絵解きライブDVD 予約・販売の中止(お詫び)

 大須演芸場の会場においてDVDのご予約を告知しておりましたが、収録映像に機械的な問題があり頒布を取りやめさせていただきます。ご期待に添えず謹んでお詫びを申し上げます。

三河すーぱー絵解き座 座長 梛野明仁

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です