活動記録

安城市歴史博物館(絵解き報告)

ご報告記事は、画像の下からです♪

安城市歴史博物館

 2017年5月14日(日)14時~15時。安城市歴史博物館演芸場にて、座長:梛野明仁氏が蓮如上人ご絵伝の絵解き説教を行いました。聴講して参りましたのでご報告します。
 讃題は、平家物語の冒頭「祇園精舎の鐘の音・・・」から、真宗宗歌の第1番を朗吟にて同氏が編曲したものです。会場が会館形式の演芸場エントランスホールでしたが、いつも寺院でのお説教で勧める布教のかたちを崩さず称名念仏を誘導します。南無阿弥陀仏・・・。母子との別れを解きならが、今生の別れに際して掛けることばについてご案内。鹿の子の御影と別れの日にちぎれた袖の生地。後に近江国、石山寺にその御影と袖の切れ端が納められていたのだという。
 青年期の蓮如上人の不遇忍辱たる日々をお示しし、遂には本願寺第八代(当時は留守職)へと推挙される。その後、東山大谷にて精力的なご教化活動。それがアダとなり比叡山の僧兵に追われながらも各地を転々とする。応仁二年にはこの三河の地へ足を運ばれた。その時の拠点として今も旧跡としてのこる碧南市西端の応仁寺を紹介する。さらにお文による教化を始められたことを「聖人一流」の文言を利用して調子よく小刻みにご案内。そしていよいよ吉崎のご繁盛の場面へと雰囲気を高めます。
 最後は、残り時間を計りつつ北陸吉崎が一大仏教都市として活況を呈するなかでおこる大火災「吉崎炎上」へと話を進める。さっと琵琶を手に取ると本光坊殉教の物語「血染めの聖教」のくだりを琵琶で弾き語る。このときホール全体の雰囲気と聴聞の方々を最後列より観察していた筆者であったが、この朗吟に至っては会場全体を取り込んだ演出により、一層効果的に仏教の魅力を訴え掛けることとなりそうだと感じた。吟ずることばの視覚化と知覚化が鍵である。この日、絶えず聴聞の時間を共有して下さったみなさまの様子を観察しホールでの絵解きに今後の課題と新しい方向性を得る時間となっていた。

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